戦後74年。変わりゆく沖縄で私たちができること。
みなさん、こんにちは😃
沖縄では先週の土曜日に夏の甲子園⚾️の県予選が開幕し、
いよいよ夏本番!と思いましたが
まだまだ雨の日が続きそうです・・・💧
例年では「慰霊の日」が沖縄の梅雨明けと同時期でしたが
今年は梅雨入りも遅かった分、
梅雨明けも遅そうです😓
さて、昨日は74回目の慰霊の日でした。
慰霊の日は第二次世界大戦時、唯一の地上戦が行われたここ沖縄で
戦争の惨禍によって無くなってしまった全ての人々の御霊に
祈りを捧げる日です。
県外ではあまり知られていませんが、
沖縄県では、県民の祝日として定められています。
沖縄県民にとって慰霊の日に祈りを捧げることは
当たり前のことなのです。
しかし、
74年前に、この美しく、温かく、明るい島で何があったのか ー 。
私たちは、知りません。
私の両親も知りません。
知っているのは
私の祖父母の世代の人たちだけです。
でも、戦争体験者である祖父は、
去年他界しました。
祖父は私が小学3年生の時、
「学校の宿題で、体験者に話を聞いて感想を書かないといけない」
とお願いしたときに、
たった一度だけ、戦争体験を話してくれました。
たった一度だけです。
たった一度だけ話し、それ以降
祖父は誰にも(娘である私の母親にも)戦争体験を話すことなく
なくなりました。
沖縄では、沖縄戦を体験した人々の高齢化もあり、
今では戦争を知らない人の方が多くなりました。
でも、それは自然なことであり、仕方のないことでもあります。
戦後、祖父母やその上の世代の人々が
生きていくために沖縄の復興に尽力し、
戦争で何もかもを失った島を
これだけ素晴らしい島にしてくれたように。
そしてその島が
観光立県として国内だけでなく
海外の人々にも人気の島となったように。
私の両親達や、私たちが生まれ、
育ってきたように。
変わっていくのは仕方のないことだし、
変わっていくことは悪いことではありません。
祖父母達がその上の世代の人々を超え、
両親の世代が、その祖父母の世代を超え、
私たちの世代が、両親の世代を超えていくことが
日本だけでなく、世界、
いや、人類が発展、進化していくということなのだと
私は思います。
これから先も、どんどん沖縄は変わっていくと思います。
今では、生き残った戦争体験者の方々が、
本当は思い出したくない過去を、
「このまま、忘れ去られてはいけない」
と、私たちに話してくれます。
地元の学校に出向き、
子ども達の前で自身の戦争体験を話し、
講話をしてくれる方もいます。
私の祖父のように、
自分の子や孫に話してくれる人もいます。
悲しく、二度と思い出したくない過去について
「あんたたち、この過去を忘れてはいけないよ」
と、涙を流しながら話してくれる
おじ~、おば~たち。
ああ、私たちにできることは
もうすでに、明確になっているなと私は思いました。
私は、亡くなった祖父の戦争体験を語り継ぎました。
その体験談を、自分自身が体験していなくても
次の世代に語り継いでいかなくてはいけない。
これは、この美しくも悲しい過去を持った島に生まれ、
この島で育ち、この島に生きている私たちに与えられた
【使命】なのだと、私は思います。
戦争のことは、
誰もが、できれば聞きたくない話だと思います。
「今の若い子達は、あまり何も考えないからね~」
とか
「難しいこと、めんどくさいことは考えたがらない」
と、よく言われます。
私が祖父から聞いた戦争体験を話題にしたら
「そんなしんみりする話しないでよ」とか、
「戦争がいけないことは分かってるから」
と、話題にすることすら
牽制されることもあります。
嫌みっぽく、
「20代じゃないみたいだよね」
と言われることもあります。
でも、そんな風に牽制ばかりしていては、
私の祖父母たちやその上の世代の人たちが
【いのち】と【人生】を駆けた出来事が
いつか忘れ去られたり、軽視され、
また同じ過ちを繰り返してしまうかもしれない。
それだけは、絶対にさせてはいけない。
私はそう強く思います。
私にできることは少ないけれど、
これからもこの姿勢は変えずに生きていきたい。
そう思った、今年の慰霊の日でした。
沖縄は、今日も雨です。
祖父が天国で私のこの文章を読んで
涙を流してくれているのかな。
祖父はもう二度と
戦争体験を語ることはできないけど
私が祖父の代わりに
祖父の戦争体験を次の世代につなぎたいと思います。
おじいちゃん、当時小学生だった私に
きっと思い出したくはなかっただろうけど、
大切な話をしてくれて、
本当にありがとう。
小学3年生だったから
ところどころ覚えてないところもあるかもしれないけど、
そこは許してください。
沖縄戦でなくなった私のご先祖様。
絶対にこの出来事を、「ただの過去」で終わらせない。
そう誓います。
早く、きれいな青空がみられると良いな。
ではでは。
Yurika Nakamoto
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